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思い起こしてみれば、風太郎との出会いは中学2年の頃だったなあ。
姉が友人から借りてきた京極夏彦先生のあの分厚~い本に、
忍法帖の広告が載っていたんですよ。
当時忍者漫画にハマっていた影響もあってか、興味を持ち
本屋さんで『甲賀忍法帖』を買ったのがすべての始まり。
まあ小説を買う前に、あらすじを読んで
伊賀が勝つのが分かっているのに、この話はどうなるのかと
すごく気になり衝動買いでした(笑)


京極夏彦先生といえば大の風太郎ファンだと後で知ったことですが、
これもなにかの因果を感じますね(笑)


まず『~忍法帖』なんて、今では使い古されたタイトルですが、
だからと言って最近の小説家とは全く思いませんでした。
だって文章の書き方や上手さが最近の作家のレベルじゃないんだもん(笑)
山田風太郎ってなんとなく聞いたことがあるし、
時代劇小説の人かなと思っていました。


そしてまあ、ストーリーがとにかく無茶苦茶面白くて、
寝食を忘れてハマりました。
もう小説の世界観から抜け出したくないってくらいに。
こんなに面白い小説が世の中にあったのか、
「小説」ってこんなにも面白くなれるのか、と
ビックリしたもんです。


いわゆるトーナメント方式の闘いも、
今ではジャンプ漫画などで使い古されているわけですが、
正直言ってしまえば現代の漫画は
忍法帖トーナメント方式のエピゴーネンに過ぎず、
その元祖、本家である忍法帖の忍法争いの組み合わせの巧妙さは
それらエピゴーネンとは当然月とスッポン、格が違うわけで、
「~のパクリじゃん」なんて感じるようなことは一切ありませんでした。


登場するトンデモ忍法も、
「嘘」をハナから「嘘」として堂々と書いているので、
読者である私も「嘘」だからこそ許容範囲も広く
受け止めることができました。


そして、この作家は頭のいい人だな、(忍法の医学的な説明にではなく)
自作をよく理解している、自分で自分の話をオモシロがっていない、
自分が何を書いているのか分かって書いている
「分かる作家」だなと印象が残っています。


そして「普通の作家」ではないな、と感じたのが、
甲賀忍法帖の最後の一文。
普通の作家は、最後に「甲賀伊賀精鋭二十名の名はすべてなかった」なんて
一文書いてこないでしょ。
この作家は最後にこの物語を無意味なものだと自分で肯定してる、
スゴい作家だ、普通ではないと、谷底に突き落とされるような虚無感を
感じながら読者をバッサリと斬る鮮やかさに虜になってしまいました。


それから忍法帖を読みあさるようになり、
いくぶん幼い頃に読んだ作品は、あの時読んで損したな、
今読めばもっと面白いのに、と後悔している作品もあります(笑)
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>京極夏彦先生のあの分厚~い本に、
忍法帖の広告が載っていたんですよ。

それは「講談社ノベルススペシャル」のシリーズでしょうか。横尾忠則先生装丁の。
わたしも本格的に山風にはまったのはこのシリーズからです。二十歳くらいだったか。『甲賀』『伊賀』『忍びの卍』と、三冊バーンと並んでいたのにはけっこうなインパクトがありました。まあだからきっかけは装丁にひかれて、なんですけど(笑)。
『甲賀』の面白さは本当に半端じゃなく、まり様同様寝食を忘れて一気に読んでしまいました。
その後このシリーズを一通り読み、さらに古本屋を歩き回って絶版になった作品を探し回ったりしました。その直後にまたばたばたと復刊されたので、その苦労にはあんまり意味がなかったわけですが。

前の記事にありましたが河出書房のシリーズも終ったわけではないんですね。ぜひ『忍法相伝73』とか出してほしいですけど、たぶん無理でしょうねえ。
SGA屋伍一 [] EDIT 
コメントいただきありがとうございます!!(^ ^)


私が持っている忍法帖シリーズは、講談社文庫の天野喜孝先生が表紙を手掛けている新しいほうです。当時ちょうど新しく発売になったばかりだったので広告が載っていたんだと思いますし、本屋にも並んでいてすぐ手に入りました。天野喜孝先生の絵が好きだったので、それもきっかけでしたね。
『甲賀』は本当に、価値観が変わったと言っても過言ではないくらい衝撃的な出会いでしたよ…!(笑)

昔はやっぱり忍法帖しか興味が湧かず、本屋にも忍法帖しかなかった田舎暮らしだったんですが、ネット環境に身を置くようになり他ジャンルに挑戦してみて、どんどん風太郎の新しい魅力、凄さを発見できるようになりました。


『忍法相伝73』は未読なのが惜しいのか読まない方がいいのか(笑)、復刊しても需要はコアなファン限定ですよね(汗)
まり [] EDIT 
>講談社文庫の天野喜孝先生が表紙を手掛けている新しいほうです。

あら、わたしの早とちりでしたか。失礼しました
この文庫のシリーズも最近は『甲賀』以外はあまり店頭で見かけなくなりました
それにしても講談社は『バジリスク』も含めて『甲賀』だけでだいぶ稼いでますよね。こないだも新書の新装版出してたし

私の持ってる版では推理作家の有栖川有栖先生が解説を書いておられるのですが、文庫版もそうでしょうか?
SGA屋伍一 [] EDIT 
そうですね、講談社でも角川でも、最近では漫画になった甲賀や柳生くらいしか店頭にありませんよね…。
天野喜孝先生が表紙を務めているシリーズの『甲賀』では、解説は浅田次郎先生がお書きになっています。
講談社ノベルスペシャル横尾忠則先生版では、永井豪先生や栗本薫先生などが解説をしておられるようでビックリです(笑)
京極夏彦先生は両方ともに解説を書いていますね。
まり [] EDIT 




    
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