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廣済堂文庫の山田風太郎傑作大全
「剣鬼と遊女」を読みました。
「筒なし呆兵衛」は既読なので飛ばします。


まずは表題作から。


【剣鬼と遊女】
遊女屋に通う謎の老人と相馬大作の物語。
色んな所で指摘されてるけど、
老人の正体を隠す必要性は無いと思う。



【元禄おさめの方】
人間外の人間になろうとする綱吉と、
自ら進んで犬になろうとする柳沢吉保の話が
すごく興味深く面白い。


吉保の章でのおさめの
「わたしはあなたに何をしてあげたらいちばん
悦んでいただけるかと、
いつもそればかり考えているのでございます。……」
という一見意味深なセリフが、
最後まで読み通すと
実は単純明快と分かった途端異様なおそろしさのある
セリフとして迫ってくる。



【姦臣今川状】
ごくごく個人的な動機が、忠義というめがねを通して
忠臣として映る所は『忍法八犬伝』と同じテーマを持っている。
美少年の三浦右衛門いいですねー(笑)



【紅閨の神方医】
女のコにチョッカイ出したい、でも努力したくなーいの
万久里小路馬竿斎が、あやしげなモミモミ術で
のし上がっていくギャグコメディ。
当時の医学の派閥について知ることができて
面白かったです。



【陰萎将軍伝】
最低の将軍として有名なのこれまで家定の
人物像を覆すように、実は家定は
国を憂う優秀な将軍だったのではないかと描いていく風太郎。
しかし、最後の最後のセリフで、
これまで書きつづった新しい家定像さえ
ひっくり返してしまうどんでん返しがとても気持ちいい。
やはりこの最後のセリフが、
風太郎の家定像の本当の姿なんだろうとニヤリとさせられる。



個人的に、陰萎将軍伝の鮮やかな手並みが好きです。



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